古いビルのエレベーター。一人で乗っていると、時々不安になる。だって、床から手が出てきて足を摑まれたり、一緒に乗っていた人がいつの間にか消えていたりしたら…。緻密な描写と余韻を残す文章で、恐怖へ引きずり込む絵本。
ぼくは英会話を習いはじめてから、古いビルに通うようになった。エレベーターも、古くてゆっくり動いている。ぼくは、一人で乗っていると、ときどき不安になる。一人で乗っていたのに話し声が聞こえてきたり、エレベーターから降(お)りたしゅんかんに、そこがぬけてまっさかさまに落ちてしまったらどうしよう。変なことばかり考えてしまい…。